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2011年1月4日火曜日

2011年 今年のテーマは「関係性」

 21世紀に入り、10年を迎えた。新たな100年の最初の10年は、これまでの20世紀に起きたことからlこれからの未来に向けての90年について、方向性を見いだす必要がある。もちろん、情報という得体のしれない、カタチとして存在するというよりも、認識することにより存在している実体と取り組んで行かなくてはならない。その際に、どこまでがこれまでの永遠とも言える手法であり、どこからが、新たに入れ替えて行かなくてはならないのか、この辺がひとつの焦点になりうる。

 温故知新とは、学ぶ発見だ。「人間は、創造できない、発見するのみだ。」という言葉がある。確かに、人は学び、知り、活用して、進歩を体現してきた。時代の変革期でありながら、何がどう変わっているのか、知覚できず、ただいたずらに焦燥感だけが煽られているので、どうしても功利実利主義が解りやすいという結論に至る人も多いが、こういう時こそ、しっかりと観察し、考え、判断する必要がある。

 例えば、科学技術の進歩のように解りやすい成果やその恩恵を求める時は、その価値を数値化したり、可視化することで実感することができる。この場合は、定点観測のように、こちら側の視点を自由に移動しても安定感がある。しかし、情報のように不確実性で根拠が不明瞭な実体を扱う場合は、その定義と視点の自由化の二つの同時活動が強いられる。

 この2つの点を結びつける「関係」を、これから注視したいと考える。価値の多様化による流動性が強い場合は、次々に起こりうる事をしっかりと見極める必要がある。この見極めにくい状況をしっかりと観察し、価値自体の掘り下げをおこなうのでなく、それぞれの価値の関係性により、新たな価値を見いだす姿勢が必要だ。「関係性」とは、そこにあるものだけでなく、見えないものを想定して考える力がポイントになる。

 煩雑な作業になることを覚悟し、しっかり自分自身の頭で考え、自分の解答を、ひとつひとつに出していくしかない。もはや、「答えは風の中にはない」。そういう時代を我々は生きているのではないだろうか。


2011年、本年もよろしくお願い申し上げます。